最も一般的な回答を述べるならば、それは「本である」ということになるでしょう。しかしながら、クルアーンは他の本とは全く異なっています。
クルアーンにはあらゆる人間のあり方についての真理と導きがあります。ムスリムは、これらの言葉は唯一なる神から最後の預言者であり使徒たるムハンマド(彼に平安のあらんことを)に、直に、アラビア語で、下されたものであると信じています。
クルアーンは創造者・主である唯一神から、そのあらゆる被造物に対しての直接伝達されたものです。これは信徒たちにとって最も重みをもつものであり、預言者ムハンマド(彼に平安のあらんことを)によってさらにその内容は明確化され、裏付けがなされています。この啓示は先述のとおりアラビア語によって行われましたが、アラビア語圏以外に対してもその理解の助けとなるよう、数多の言語に対する翻訳も存在しています。
クルアーンは神とのつながりを築き、神を心に留め、その文章を口に出すことで、神をさらに身近なものとして想起させるための手段でもあります。また、私たちの個人的な生活、そして地域社会やより大きな社会的共同体の生活のための指南書ともなりえます。
さて、神からの啓示の本質はみな同じです。それは、アダム、ノア、モーセ、アブラハム、イエス(彼ら全員に平安のあらんことを)を含む、預言者ムハンマド(彼に平安のあらんことを)以前の多くの預言者に対しても行われたものです。クルアーンは、預言者ムハンマド(彼に平安のあらんことを)によって、それよりも前に啓示された諸聖典を補完し、完成させる最後の啓示として位置づけられています。
クルアーンは、今この瞬間から最後の審判の日までに人類が知るべきことを明確にしています。クルアーンは決して改竄されることがありません。それまでの諸聖典は様々な形で損なわれたり、歪な形で伝播したりしてきました。クルアーンはそのような事態から守られ続けます。
「これはあなたに(啓示したもの)を祝福した本である。それによって、その節々に深く思索することもできるし、分別のある民が戒めと教訓を得るだろう。」(38:29)
クルアーンの主要なテーマとはなんですか?
クルアーンにおいては様々なテーマが提示されていますが、主たるものは次の通りです。
– 神の唯一性
– 神への礼拝と従順の重要性
– 来世と審判の日の存在
– 正しい道徳的な生活を送るための指針と知恵
– 宇宙とすべての生き物の創造
– 預言者と啓示が人類を導く役割
– 善悪の行為の結果
– 社会的正義と公平の重要性
これらのテーマはクルアーン全体に織り交ぜられており、信者が神に従って生きるための指南書となっています。
クルアーンが真実であるとどうしてわかるのですか?
クルアーンは盲目的な信仰を説くものではなく、むしろすべての人間が研究し、考察し、その証拠に従うように勧めています。そのうえで、神からの「啓示」であること、クルアーンが真実であることをムスリムに確信させるいくつかの側面についてご紹介しましょう。
– 歴史的証拠:クルアーンは預言者ムハンマド(彼に平安のあらんことを)の時代から、口述で、また書物で伝えられてきました。預言者ムハンマド(彼に平安のあらんことを)は西暦610年ごろ、40歳にこれらの啓示を唯一神から遣わされた天使によって受けているということを明かしました。この内容自体、また預言者自身の非の打ち所がない人格、誠実さにより、最初はアラビア半島において信仰共同体が形成され、そこからクルアーンは世界各地に伝えられました。
– 教え:クルアーンは、啓示にともなってアラブ人の生活に革命をもたらしただけでなく、その教えに従う個人・共同体に今もなお前向きな変化をもたらし続けています。預言者の実際の言行と、彼が残した言葉とをあわせて、クルアーンはそれそのものが創造主によるものであり、その被造物にとって何が最善であるかを知り尽くした存在からもたらされたものであるということを最も明確に証明しています。
– 奇跡:クルアーンは比類なきものであるとそのうちで宣言しています。当初はそうと認めなかった頑ななアラブ人たちも、クルアーンにならぶものを生み出すことは不可能であると気づきました。これはクルアーンが人間の能力を超えた文学性をもったものであるということを示しており、クルアーンの奇跡のひとつとして知られています。ただし、クルアーンが唯一無二で奇跡的であるという理由は、ほかにもさまざまな側面から語ることが可能であり、人間そのものの知識が広がっていくにつれてより多くの側面が明らかになっています。
私は今までコーランを読んだことがありません。どこから始めたらよいですか?
もしもあなたが今までクルアーンを読んだことがないのであれば、学びたいという心をもって、開かれた心で読み始めてください。先入観や偏見は手放すことです。
クルアーンの最初の章である「アル=ファーティハ(開端)」からはじめるのが良いでしょう。これはイスラームにおいて重要であり、ムスリムの礼拝において必ず唱えられる、祈りの基礎となる章です。クルアーンは順序だてて編纂されていますが、最初から最後まで通しで読まなければならないという要件はありません。各章・説には、それぞれに貴重な導きが含まれており、あなたの興味に応じて自由に読むことができます。最も重要なことは、先入観や偏見にとらわれず、心を開いて、その聖句から導きと智恵を求めることです。
IslamHome.jpは、クルアーンを学ぶことをどのように助けてくれますか?
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私たちはあなたをIslamHome.jpに歓迎します。開かれた心でクルアーンを読み、聴き、その聖句について深く熟考し、そこに含まれる知識を無垢な心で求める人々に、私たちのサイトが役立つように願っています。そして、クルアーンのメッセージがあなたの人生そのものを豊かにすることを祈っています。
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